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#222

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Tokyo, Arakawa



写真家渡部さとる氏
2Bワークショップ28期募集中(4月11日~毎週土曜日)
詳細はこちら
一旦すぐ締切りましたが、キャンセルが出て若干空きがあるようです。
どうぞお早めに。


今までで最上級の褒め言葉を師匠から頂いた。

前回の続き。
長文。





前回暗室に入った後、師匠にさり気なく「焼けた?」と聞かれ、
違う日に焼いたバライタも含め、全部見てもらった。

「焼けたというのと、焼いたというのとでは意味は違うんだよ(笑) 」
と師匠が笑って仰った。
(上手く)焼けた?、(思い通りに)焼けた?のカッコの部分が省略されているんだろう。

まずその日に焼いたRCを40枚ほど先に出した。
1枚見て「どうしたの?」、1枚見て「どうしたの?」の連発。
「モノクロのツボをわかっちゃったね~」
「これなんかツボでしょ?」と師匠が差し出したのは、親戚の結婚式で撮った何気ない窓辺の光が差し込んだ洋館の写真だった。
確かにその場所は、絶対にモノクロだったら綺麗な写真になると思い撮った1枚。
少々曇り空でとても柔らかい光が差し込んでいた瞬間だった。

そう言われてみれば、仕上がりを想像して撮った写真。
でも、ツボをわかっちゃったのかどうかは、まだ未だに自分でもわからず。
「わかっちゃったね~」と言われたものの、本人は曖昧な反応しか出来ず(笑)
何だか1人で浮いてる状態。。。
いいのか?そんなんで。

その後、バライタも30枚ほど見せた。
「どうしたの?」
「これカッコイイねぇ~」「綺麗じゃん」
と、褒め言葉が異様に続き、慣れてないので逆に戸惑う。
内心は、やっぱりRCよりバライタは綺麗だし。。。とか思いつつ。

「ここまでツボがわかる人はなかなかいないよ」
とまで仰って頂けた。
「撮ってる物がバラバラでも、こうやって(焼き具合が)安定してると見れるんだよ」
「カラーとモノクロは別という人もいるし、カラーでもモノクロでも同じだと言う人もいるけどね」

同じものをカラーで撮るのと、モノクロで撮るのとでは全く違う写真になる。
カラーで綺麗だからと言って、モノクロでそれが成立するかと言えばそうではない。
これは師匠が前から言ってることだ。

要するに、モノクロの世界では、「光を読む」ことが最も重要だということを師匠は言いたかったに違いない。

初めて一緒に暗室に入ったIさんからも、暗室内で私の並べられた写真を見て、
「モノクロが好きな人は、こういう写真好きですよ」
「凄く綺麗ですね」と、いきなり褒められた。
でもそれは、初めて一緒に入った人への社交辞令かなと勝手に思ってしまい、軽く受け流してしまった。

もちろん自分で焼いてる写真は、自分が好きで撮ってるものだし、焼き具合も自分の好みに仕上げてる。
でも、褒められる事なんてあまりないから、照れくさいのもあるし、何とも反応のしようがない。
もちろん嬉しい事なのは当たり前だが、とても苦手なシーンだ。
確かに以前師匠に写真を見せた時よりは、ネガも読めるようになり、自分の出したいトーンを思い通りに焼けるようになった。

今はそれが出来るようになったので、暗室作業が楽しくて仕方がない。
最近ベタではなく、暗室でネガを見れるようになった。
それは写真家Mさんのお陰である。

ここではそのやり方の詳細は明かせないが、とにかくMさんのやり方は想像を絶する暗室作業だった(笑)
アンビリーバボーである。
私は、色んな人のいいところを調子良く盗ませて頂いている。

これからもとにかく枚数撮って、どんどん焼くしかない。
そして、写真展も相変わらず沢山見て回る。
いい写真を撮るには、色んな人の写真を沢山見るしかない。
これからもずっとこれの繰り返し。

沢山撮って焼くことも重要だが、沢山色んな写真を見てきて目が肥えたからこそ、今回褒められるような写真が焼けたのだと自分では思っている。

なかなか褒めないと言われている師匠に、また褒めてもらえるよう頑張ろう。
花粉症でくしゃみしながら、ちょっとだけテンション上がって、
「どうしたの?」と言ってる師匠をまたいつか見たい(笑)
by Non-Plan | 2009-03-25 00:54 | PHOTO

hallo.


by Non-plan